Dua Lipa「Boys Will Be Boys」和訳と深読み|男の子のまま許される人と、大人になる女の子

Dua Lipaの実写写真と「Boys Will Be Boys」「その言い訳を、子どもは聞いている」の文字を配した記事用カバー。

写真:Harald Krichel/Wikimedia Commons/CC BY-SA 4.0。変更:トリミング、リサイズ、彩度・コントラスト調整、紺色グラデーションと記事用文字の追加。改変後のカバーもCC BY-SA 4.0で提供します。写真に写るアーティストはDua Lipaです。当該楽曲の演奏記録や公式アートではありません。

日が沈む前に帰り、怖さを笑顔で隠す。その動きが体に染みついていることを、「Boys Will Be Boys」は問い直す。男の子は男の子のままでいいという言い訳の隣で、女の子は大人になる。二つの言葉の差が、誰が行動を許され、誰が危険や場の空気を先回りして引き受けるのかを浮かび上がらせる。

歌詞・和訳 / 歌詞を深く読む

公式リリック動画をYouTubeで見る

歌詞と和訳

Verse 1

It's second nature to walk home before the sun goes down

日が沈む前に歩いて帰るのが、体に染みついてる

And put your keys between your knuckles when there's boys around

男の子たちが近くにいれば、指の間に鍵を挟むことも

Isn't it funny how we laugh it off to hide our fear

おかしいよね、怖さを隠すために笑って済ませるなんて

When there's nothing funny here? (Ah)

ここには笑えることなんてないのに(ああ)

Sick intuition that they taught us, so we won't freak out

怯えて取り乱さないよう、教え込まれたいびつな勘

We hide our figures, doing anything to shut their mouths

体のラインを隠して、相手に何も言わせないよう何でもする

We smile away to ease the tension so it don't go south

状況が悪くならないよう、笑顔で緊張をやわらげる

But there's nothing funny now (Ah)

でも今、笑えることなんてない(ああ)

Pre-Chorus

When will we stop saying things

いつになったら、そんな言葉を言うのをやめるの?

'Cause they're all listening?

みんな聞いているのに

No, the kids ain't alright

そう、子どもたちは大丈夫なんかじゃない

Oh, and they do what they see

見たことを、そのままやるから

'Cause it's all on TV

何もかもテレビに映っているから

Oh, the kids ain't alright

子どもたちは大丈夫なんかじゃない

Chorus

Boys will be, boys will be

男の子は、男の子は

Boys will be, boys will be boys

男の子は、男の子のまま

But girls will be women

でも女の子は、大人の女性になる

Boys will be, boys will be

男の子は、男の子は

Boys will be, boys will be boys

男の子は、男の子のまま

But girls will be women

でも女の子は、大人の女性になる

Verse 2

I'm sure if there's something that I can't find the words to say

私が言葉を見つけられないことがあったら、きっと

I know that there will be a man around to save the day

その場を救ってくれる男性が近くにいるでしょうね

And that was sarcasm, in case you needed it mansplained

今のは皮肉よ、男の人に上から説明してもらわないと分からないなら

I should've stuck to ballet (Ah)

バレエだけ続けていればよかったのね(ああ)

Pre-Chorus

When will we stop saying things

いつになったら、そんな言葉を言うのをやめるの?

'Cause they're all listening?

みんな聞いているのに

No, the kids ain't alright

そう、子どもたちは大丈夫なんかじゃない

Oh, and they do what they see

見たことを、そのままやるから

'Cause it's all on TV

何もかもテレビに映っているから

Oh, the kids ain't alright

子どもたちは大丈夫なんかじゃない

Chorus

Boys will be, boys will be

男の子は、男の子は

Boys will be, boys will be boys

男の子は、男の子のまま

But girls will be women

でも女の子は、大人の女性になる

Boys will be, boys will be

男の子は、男の子は

Boys will be, boys will be boys

男の子は、男の子のまま

But girls will be women

でも女の子は、大人の女性になる

Bridge

If you're offended by this song

この歌に腹を立てるなら

You're clearly doing something wrong

何か間違ったことをしているのが明らかよ

If you're offended by this song

この歌に腹を立てるなら

Then you're probably saying

たぶん、こんなふうに言っているんでしょう

Boys will be, boys will be

男の子は、男の子は

Boys will be, boys will be boys

男の子は、男の子のまま

But girls will be women

でも女の子は、大人の女性になる

Pre-Chorus

When will we stop saying things

いつになったら、そんな言葉を言うのをやめるの?

'Cause they're all listening?

みんな聞いているのに

No, the kids ain't alright

そう、子どもたちは大丈夫なんかじゃない

Oh, and they do what they see

見たことを、そのままやるから

'Cause it's all on TV

何もかもテレビに映っているから

Oh, the kids ain't alright

子どもたちは大丈夫なんかじゃない

Chorus

Boys will be, boys will be

男の子は、男の子は

Boys will be, boys will be boys

男の子は、男の子のまま

But girls will be women

でも女の子は、大人の女性になる

Boys will be, boys will be

男の子は、男の子は

Boys will be, boys will be boys

男の子は、男の子のまま

But girls will be women

でも女の子は、大人の女性になる

歌詞を深く読む

染みついた帰り道と、笑えない笑顔

「second nature」は、日が沈む前に帰ることを、考える前にできるほど身についた動きとして示す。次の行にも、近くに男の子がいるときの鍵の扱いが続く。恐ろしい事件の一回だけを描くのでなく、怖さを避けるための備えが普段の体へ入り込んでいる。日常だから安心なのではなく、用心が日常になっているという始まりだ。

その体は、怖さを見せず笑って済ませることも覚えている。笑顔があるから楽しいのではなく、怖いと知られないため、状況を悪くしないための笑顔だ。笑えることは何もないという行が繰り返され、表に見える反応と、内側で起きている感覚の差を明らかにする。見る側が笑顔だけを受け取れば、怖さはさらに見えなくなる。

体の線を隠すことも、緊張をやわらげることも、語り手たちの側が行う。相手の行動を止める責任まで、近づかれる側の服装や態度へ移されているように読める。教え込まれた勘をいびつだと呼ぶのは、備えを持つ人を責めるより、その備えなしではいられない状況を問い直す声だ。自然に見える動きの中に、学ばされた負担がある。

男の子のままという言い訳が、女の子を大人にする

表題の「Boys will be boys」は、男の子の行動だから仕方ないと済ませる言い方として響く。ところがサビは、その言葉を完結させて終わらず、女の子は女性になるという別の未来を隣へ置く。同じ子どもから始まっても、一方は子どもの呼び名を保ち、一方は大人の呼び名へ移る。その小さな言葉の差が、求められる責任の差になる。

一番の帰り道や笑顔を経て聞くと、大人になるという行は、単なる年齢の成長以上の重さを持つ。危険を予測し、服装を選び、相手の機嫌まで考える動きは、先回りして場を管理する役を女の子へ渡す。男の子だからという言い訳で相手の行動を軽くすると、その行動を避ける工夫は別の側に積み上がる。

サビは同じ言い訳を何度も歌うが、そのたび女の子の未来が続く。言い慣れた言葉をそのまま通過させず、誰がその軽さを支えているのかを隣の一行で見せる反復だ。幼さを許す言葉が、一方には早く大人として振る舞うことを求める。その非対称な関係が、曲の中心の問いになる。

救ってくれる人の皮肉から、聞いている子どもへ

二番は、言葉が出なければ男性が助けてくれるだろうと、いったん救助の形を取る。しかし語り手は、その直後にはっきり皮肉だと言う。「mansplained」という言葉まで使い、自分の発言を理解するためにも男性の上からの説明が必要なのかと切り返す。助けるという姿が、話す人の力を小さくする扱いにもなり得るところを突いている。

バレエだけ続けていればよかったという行も、この皮肉の流れに置かれる。語り手が話すことから退くための結論ではなく、発言する姿を好ましく思わない側へ、その期待を返す言い方として響く。実際には歌は黙らず、腹を立てる聞き手にも向かう。笑って場を和らげる一番の動きから、聞き手を不快にさせても問題を言う動きへと変わる。

その発言が向かう先には、見聞きしたことをまねる子どもたちがいる。大人が何となく使う言い訳は、大人同士の会話だけで終わらない。画面の中の振る舞いも含め、それを普通のこととして覚える人がいる。だから、いつやめるのかという問いが繰り返される。誰か一人を言い負かすだけでなく、次へ渡る言葉を変えたいという切迫が、最後まで続く。

参照と出典

ユーザー保存の英語原文(曲ページ:Genius)

コメントをどうぞ