写真:Josiah VanDien/Wikimedia Commons/CC BY-SA 4.0。変更:トリミング、リサイズ、彩度・コントラスト調整、紺色グラデーションと記事用文字の追加。改変後のカバーもCC BY-SA 4.0で提供します。写真に写るアーティストはShawn Mendesです。当該楽曲の演奏記録や公式アートではありません。
諦めたくなる。それでも、自分にはそれができない。「In My Blood」は、その二つの感覚の間で、助けてと繰り返す声を描く。壁が迫り、体の中でも落ち着けず、独りになることが怖い。諦めないという言葉は、苦しさを隠す強がりでなく、いま誰かを必要とする声と一緒にある。
歌詞と和訳
Intro
Help me
助けて
It's like the walls are cavin' in
壁が内側へ崩れてくるみたい
Sometimes, I feel like givin' up
ときどき、諦めたくなる
But I just can't
でも、どうしてもできない
It isn't in my blood
諦めるのは、僕の性分じゃない
Verse 1
Layin' on the bathroom floor, feelin' nothin'
浴室の床に横たわって、何も感じない
I'm overwhelmed and insecure, give me somethin'
圧倒されて、不安で、何かをくれ
I could take to ease my mind slowly
少しずつ、心をやわらげられるものを
Just have a drink and you'll feel better
飲めば、気分はよくなるよって
Just take her home and you'll feel better
彼女を家へ連れていけば、気分はよくなるよって
Keep tellin' me that it gets better
よくなると、何度も言われる
Does it ever?
本当によくなるの?
Chorus
Help me
助けて
It's like the walls are cavin' in
壁が内側へ崩れてくるみたい
Sometimes, I feel like givin' up
ときどき、諦めたくなる
No medicine is strong enough
どんな薬も、十分には強くない
Someone help me
誰か、助けて
I'm crawlin' in my skin
自分の体の中でも、じっとしていられない
Sometimes, I feel like givin' up
ときどき、諦めたくなる
But I just can't
でも、どうしてもできない
Refrain
It isn't in my blood
諦めるのは、僕の性分じゃない
It isn't in my blood
諦めるのは、僕の性分じゃない
Verse 2
I'm lookin' through my phone again, feelin' anxious
また携帯を見ながら、不安になる
Afraid to be alone again, I hate this
また独りになるのが怖い、こんなのは嫌だ
I'm tryin' to find a way to chill, can't breathe, oh
落ち着く方法を探している、息ができない、ああ
Chorus
Is there somebody who could help me?
僕を助けられる人はいる?
It's like the walls are cavin' in
壁が内側へ崩れてくるみたい
Sometimes, I feel like givin' up
ときどき、諦めたくなる
No medicine is strong enough
どんな薬も、十分には強くない
Someone help me
誰か、助けて
I'm crawlin' in my skin
自分の体の中でも、じっとしていられない
Sometimes, I feel like givin' up
ときどき、諦めたくなる
But I just can't
でも、どうしてもできない
Refrain
It isn't in my blood
諦めるのは、僕の性分じゃない
It isn't in my blood (Ayy)
諦めるのは、僕の性分じゃない(ああ)
Bridge
I need somebody now
今、誰かが必要なんだ
I need somebody now
今、誰かが必要なんだ
Someone to help me out
僕を助けてくれる誰かが
I need somebody now
今、誰かが必要なんだ
Chorus
Help me, it's like the walls are cavin' in
助けて、壁が内側へ崩れてくるみたい
Sometimes, I feel like givin' up
ときどき、諦めたくなる
But I just can't
でも、どうしてもできない
Refrain
It isn't in my blood (Ooh-ooh)
諦めるのは、僕の性分じゃない(ウー、ウー)
It isn't in my blood, oh (Ooh, ooh)
諦めるのは、僕の性分じゃない、ああ(ウー、ウー)
Outro
It isn't in my blood (Ooh-ooh)
諦めるのは、僕の性分じゃない(ウー、ウー)
I need somebody now (Ooh-ooh)
今、誰かが必要なんだ(ウー、ウー)
It isn't in my blood (Ooh-ooh)
諦めるのは、僕の性分じゃない(ウー、ウー)
I need somebody now
今、誰かが必要なんだ
It isn't in my blood
諦めるのは、僕の性分じゃない
歌詞を深く読む
諦めたくなる気持ちと、諦められない自分が同居する
表題の「blood」は、自分の根にある性分の像になる。直前にあるのは、諦めたくなることと、それでもできないことだ。そのため血の言葉は、苦しさを感じない人の無敵さを表すのでなく、苦しさがあっても手放せない自分の芯を表す。弱った現在を消さずに、自分がまだ続こうとする理由を短く残す。
助けてという言葉が最初からあることも、この芯の意味を変える。一人で全部耐えることが、自分らしさの条件にはならない。諦めたくなるほどの状態をそのまま言い、誰かの力を必要とする。自分の力だけでは足りないと認める声と、終わりにはできないという声が同じサビの中にある。
最後にも自分の性分の言葉と、今誰かが必要だという言葉が交互に戻る。誰も要らなくなったという回復の結末ではなく、必要を持ったまま続こうとする姿が残る。反復は強さだけを押し上げず、その強さを保つために関係が要ることも繰り返し示す。
迫る壁と落ち着けない体が、逃げ場を狭める
「walls」は、普通なら部屋を支えるものなのに、ここでは内側へ崩れてくる。外の世界を守る囲いが、逃げられない狭さへ変わる。浴室の床に横たわる具体的な場所から、この迫る空間の像へ動くので、苦しさは遠い抽象的なものにならない。体のある場所そのものが落ち着けない感覚を持つ。
自分の肌の内側で動き回るような言葉も、体を安心して収まれる場所にしない。外へ出ればすべて解決するとは感じられず、内側でもじっとしていられない。息ができないという二番の声が、その狭さを呼吸まで広げる。心の不安が、空間と体の双方から押し寄せるように描かれる。
二番では携帯を見ているが、独りになる怖さはなくならない。情報が見えることと、誰かがそばにいる感覚は別になる。壁が迫るサビが戻るたび、同じ狭さの中で誰かを呼ぶ必要が強くなる。具体的な体の描写が、助けてという短い言葉の切迫を支えている。
よくなるという説明より、今の誰かを求める
一番では、飲めばよくなる、人を家へ連れればよくなるという声が並ぶ。どちらも、何か一つをすれば状態が変わるという簡単な答えになる。語り手は、その言葉を繰り返し聞きながら、本当によくなるのかと問う。外からの楽観と、いま感じる苦しさの大きさが合っていない。
薬の強さも足りないというサビの言葉は、その場の語り手が、差し出される解決より痛みのほうを大きく感じる声として置かれる。曲が続いても、どうすれば治るかという答えは示されない。そのかわり、誰かに助けてほしいという願いが何度も戻る。必要はものの名から、人の存在へ向かっていく。
ブリッジの「now」は、いつかよくなるという先の時間に対し、いまの必要を示す。将来の見通しだけでは、この瞬間に独りでいる怖さを受け止められない。最後まで誰かを呼ぶ声が残るのは、諦めないことと、今の苦しさを誰かと分けたいことが、同じ願いだからだ。

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