
「loml」は、人生の愛と何度も呼ばれた関係を、最後に人生の喪失と呼び直す歌だ。過去を美しく繕い、結婚や子どもの未来を語る言葉があった。それが一時的で偽物だったと知っても、失った痛みは本物として残る。
歌詞・和訳
歌詞と和訳
Verse 1
Who's gonna stop us from waltzing back into rekindled flames
誰が止めるの、また燃え始めた炎へ二人がワルツで戻るのを
If we know the steps anyway?
もうステップを知っているなら?
We embroidered the memories of the time I was away
私が離れていた時間の記憶を、二人で刺繍した
Stitching, "We were just kids, babe"
『まだ子どもだったんだよ』と縫い込みながら
I said, "I don't mind, it takes time"
私は『気にしない、時間はかかるもの』と言った
I thought I was better safe than starry-eyed
星を見て舞い上がるより、用心したほうがいいと思った
I felt aglow like this
こんなに光を感じたことは
Never before and never since
それまでなく、その後もなかった
Chorus
If you know it in one glimpse, it's legendary
一目で分かるなら、伝説的なもの
You and I go from one kiss to getting married
君と私は、一度のキスから結婚へ進む
Still alivе, killing time at the cemеtery
まだ生きたまま、墓地で時間をつぶしている
Never quite buried
完全には埋められないまま
In your suit and tie, in the nick of time
スーツとネクタイで、ぎりぎり間に合って
You low-down boy, you stand-up guy
卑しい男の君、立派な人の君
You Holy Ghost, you told me I'm the love of your life
聖霊のような君は、私が人生の愛だと言った
You said I'm the love of your life
私が人生の愛だと言った
About a million times
百万回くらい
Verse 2
Who's gonna tell me the truth when you blew in with the winds of fate
運命の風とともに君が現れたとき、誰が真実を話してくれるの
And told me I reformed you?
私が君を変えたと、君が言ったときに?
When your impressionist paintings of heaven turned out to be fakes
君の描いた天国の印象派の絵が、偽物だと分かったとき
Well, you took me to hell too
君は私を地獄にも連れていった
And all at once, the ink bleeds
そして一気に、インクがにじむ
A con man sells a fool a get-love-quick scheme
詐欺師が愚か者へ、すぐ愛を手に入れる仕組みを売る
But I've felt a hole like this
でも、こんな穴を感じたことは
Never before and ever since
それまでなく、その後はずっとある
Chorus
If you know it in one glimpse, it's legendary
一目で分かるのなら、それは伝説的なもの
What we thought was for all time was momentary
永遠だと思ったものは、一瞬だった
Still alive, killing time at the cemetery
まだ生きているのに、墓地で時間をつぶしている
Never quite buried
完全に葬られないまま
You cinephile in black and white
白黒の映画を愛する君
All those plot twists and dynamite
あのどんでん返しとダイナマイトのすべて
Mr. Steal Your Girl, then make her cry
人の恋人を奪い、その後は泣かせる男
You said I'm the love of your life
私が人生の愛だと、君は言った
Bridge
You shit-talked me under the table
君は嘘を並べて、私を言いくるめた
Talkin' rings and talkin' cradles
指輪の話、ゆりかごの話をしながら
I wish I could un-recall
記憶を取り消せたらと思う
How we almost had it all
二人はもう少しで、すべてを手にするところだったことを
Dancing phantoms on the terrace
テラスで踊る幻たち
Are they second-hand embarrassed
彼らは見ているだけで恥ずかしくなるの?
That I can't get out of bed
私がベッドから出られないことを
'Cause something counterfeit's dead?
偽物が死んだからという理由で?
It was legendary
伝説的だった
It was momentary
一瞬だった
It was unnecessary
必要のないことだった
Should've let it stay buried
埋めたままにするべきだった
Chorus
Oh, what a valiant roar
なんて勇ましい咆哮
What a bland goodbye
なんて味気ない別れ
The coward claimed he was a lion
臆病者が、自分は獅子だと言った
I'm combing through the braids of lies
編み込まれた嘘を、私はほどいて見ている
"I'll never leave," "Never mind"
『決して離れない』『やっぱりなしで』
Our field of dreams engulfed in fire
二人の夢の野原が、火に包まれる
Your arson's match, your somber eyes
君の放火のマッチ、沈んだ目
And I'll still see it until I die
死ぬまで、その姿を見るだろう
You're the loss of my life
君は、私の人生最大の喪失
歌詞を深く読む
過去を美しく繕い、もう一度やり直す
一番の「embroidered(刺繍した)」は、過去の記憶をそのまま保存するより、手を加えて整える動作になる。まだ子どもだったという言葉を縫い込み、離れていた時間を、もう一度近づける形へ変える。二人が知っているステップで戻るワルツも、初めてではない関係の慣れを示す。
用心したほうがよいと思った声がある一方で、これまでにもその後にもない光を感じる。戻ることの危うさを知らないのではなく、知ったうえで特別な感覚へ引かれていく。一度のキスから結婚へ進むというサビは、その大きな展開が、短いきっかけに結びつく形になる。
二番で絵が偽物と分かり、インクがにじむと、最初の手仕事の美しさが崩れる。時間をかけて整えた記憶に対し、相手が売ったのはすぐ愛を得る仕組みだったと語られる。丁寧に育てるつもりの自分と、出来上がった夢を売る相手の差が、作られた美しさの中から現れる。
埋め切れなかった関係がもう一度失われる
「cemetery(墓地)」でまだ生きながら時間をつぶすという像は、終わったはずの関係から離れきれない状態を作る。完全には埋められていないので、炎をもう一度灯し、同じステップで戻る余地がある。過去が終わり切っていないことが、再会の可能性と危うさの両方になる。
指輪やゆりかごの話は、相手との未来を物の形で見せる。もう少しで全部持てたという後悔は、実際に共有した時間だけでなく、語られた未来を失った痛みも含む。記憶を取り消したいという願いは、その未来を一度具体的に想像してしまったことへ向く。
偽物が死んだのにベッドから出られないという問いには、関係の価値を否定しても痛みを消せないことがある。相手の言葉が偽物だったとして、自分が信じ、思い描いた時間まで偽物になるわけではない。埋めたままにすべきだったという声は、戻ったことで失うものを増やした自分へも返る。
勇ましい獅子が味気ない別れを告げる
最後の「lion(獅子)」は、臆病者が自分を大きく見せた呼び名になる。勇ましい声と味気ない別れを並べることで、語った未来の大きさと、その関係を終える動作の小ささが際立つ。決して離れないという約束が、やっぱりなしでという短い撤回に隣り合う。
夢の野原を火が包み、相手のマッチがその原因として現れる。最初の再び灯った炎は親密さへ戻る熱だったが、最後の火は、その未来を燃やすものになる。同じ熱の像が、始める力から壊す力へ変わることで、関係の二度目の痛みをまとめる。
人生の愛と何度も呼ばれた声が、最後は人生最大の喪失へ言い替わる。愛を意味する「love」と喪失を意味する「loss」が、同じ人生という言葉を伴って入れ替わる。大きく信じたから大きく失ったという形だ。光をそれまでにもその後にも感じなかった一番と、穴をその後ずっと感じる二番の違いも、この最後の呼び名へ集まっている。

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