Coldplay「Viva La Vida」和訳と歌詞の意味|世界を支配した王が鍵を失う

Coldplay「Viva La Vida」歌詞解釈カバー。世界を支配した僕が今はその街を掃除する
写真:Raph_PH(ColdplayのChris Martin、2023年6月3日Manchester公演)/Wikimedia Commons(CC BY 2.0)。写真を基にAI支援で背景・構図・文字を編集。対象曲の公式映像場面ではありません。

Coldplayの「Viva La Vida」は、かつて世界を支配した王が、失った力を振り返る歌です。海まで命令に従ったはずの僕が、今は以前自分のものだった街を掃除する。城の鍵、閉じる壁、操り人形の糸。力を持つ側だった僕が、ほかの力に動かされる側へ変わる姿が、具体的な像で描かれます。

目次

聴く / 歌詞と和訳 / 歌詞を深く読む / 出典

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歌詞と和訳

Verse 1: Chris Martin

I used to rule the world

かつて僕は世界を支配していた

Seas would rise when I gave the word

僕がひと言告げれば、海はせり上がった

Now in the mornin’, I sleep alone

今は朝になると、一人で眠り

Sweep the streets I used to own

かつて自分のものだった通りを掃除する

Verse 2: Chris Martin

I used to roll the dice

かつて僕は賽を振り

Feel the fear in my enemy’s eyes

敵の目にある恐れを感じていた

Listen as the crowd would sing

群衆が歌うのを聞いた

“Now the old king is dead, long live the king”

「前の王は死んだ、王万歳」

One minute, I held the key

ある瞬間には、僕が鍵を持っていた

Next, the walls were closed on me

次の瞬間には、壁が僕を閉じ込めた

And I discovered that my castles stand

そして僕は知った 自分の城が建つのは

Upon pillars of salt and pillars of sand

塩の柱と、砂の柱の上だったと

Chorus: Chris Martin

I hear Jerusalem bells a-ringin’

エルサレムの鐘が鳴るのが聞こえる

Roman cavalry choirs are singin’

ローマの騎兵隊の合唱が響く

Be my mirror, my sword and shield

僕の鏡でいて、剣でいて、盾でいて

My missionaries in a foreign field

異国の地で、僕の宣教師でいて

For some reason, I can’t explain

どういうわけか、説明できない

Once you’d gone, there was never

君が去ってからは、一度も

Never an honest word

一度も、正直な言葉はなかった

And that was when I ruled the world

それが、僕が世界を支配していたころだった

Verse 3: Chris Martin

It was a wicked and wild wind

邪悪で荒々しい風だった

Blew down the doors to let me in

扉を吹き倒して、僕を中へ入れたのは

Shattered windows and the sound of drums

砕けた窓と、太鼓の音

People couldn’t believe what I’d become

人々は僕が何になったか、信じられなかった

And revolutionaries wait

革命家たちが待っている

For my head on a silver plate

銀の皿に載せられた僕の首を

Just a puppet on a lonely string (Mm, mm)

一本の寂しい糸につながれた、ただの操り人形

Aw, who would ever wanna be king?

いったい誰が王になりたいと思うんだ?

Chorus: Chris Martin

I hear Jerusalem bells a-ringin’

エルサレムの鐘が鳴るのが聞こえる

Roman cavalry choirs are singin’

ローマの騎兵隊の合唱が響く

Be my mirror, my sword and shield

僕の鏡でいて、剣でいて、盾でいて

My missionaries in a foreign field

異国の地で、僕の宣教師でいて

For some reason, I can’t explain

どういうわけか、説明できない

I know Saint Peter won’t call my name

聖ペテロが僕の名を呼んでくれないことは分かっている

Never an honest word

一度も、正直な言葉はなかった

But that was when I ruled the world

でもそれが、僕が世界を支配していたころだった

Bridge: Brian Eno, Guy Berryman, Jonny Buckland & Will Champion

Oh-oh-oh, oh-oh, oh

Oh-oh-oh, oh-oh, oh

Oh-oh-oh, oh-oh, oh

Oh-oh-oh, oh-oh, oh

Chorus: Chris Martin, Brian Eno, Guy Berryman, Jonny Buckland & Will Champion

(Oh-oh-oh, oh-oh, oh)

Hear Jerusalem bells a-ringin’

エルサレムの鐘が鳴るのが聞こえる

(Oh-oh-oh, oh-oh, oh)

Roman cavalry choirs are singin’

ローマの騎兵隊の合唱が響く

(Oh-oh-oh, oh-oh, oh)

Be my mirror, my sword and shield

僕の鏡でいて、剣でいて、盾でいて

(Oh-oh-oh, oh-oh, oh)

My missionaries in a foreign field

異国の地で、僕の宣教師でいて

(Oh-oh-oh, oh-oh, oh)

For some reason, I can’t explain

どういうわけか、説明できない

(Oh-oh-oh, oh-oh, oh)

I know Saint Peter won’t call my name

聖ペテロが僕の名を呼んでくれないことは分かっている

Never an honest word

一度も、正直な言葉はなかった

But that was when I ruled the world

でもそれが、僕が世界を支配していたころだった

Outro

Mm, mm, mm, mm

Mm, mm, mm, mm

Mm, mm

歌詞を深く読む

持っていた街を掃除し、持っていた鍵を失う

最初の僕は、命令すれば海まで動くほどの支配者として過去を語ります。その直後には、一人で眠り、以前自分のものだった通りを掃除する今の姿が出る。同じ街にいても、そこを所有する側から、そこで働く側へ立場が変わっています。

鍵を持っていた瞬間と、壁に閉じ込められる次の瞬間も、同じ逆転を短い時間に収めます。鍵がある僕は出入りを決められるはずだったのに、今度は壁の側が僕の動きを決める。世界を動かしていたという語りから、自分が囲われる像へ主導権が移ります。

そこで僕が発見するのは、城の土台が塩と砂の柱だったことです。外から見る城の大きさに対し、支えるものは永続を約束しない。力を失って初めて、自分が頼った堅さそのものを疑うようになるところに、失脚を振り返る声があります。

王の座に入った僕も、一本の糸に動かされる

群衆の声は、前の王の死と王への祝福を一緒に歌います。一人の王が終わっても、王という地位への声は続く。かつて敵の恐れを見ていた僕も、その入れ替わりの外にいる特別な存在とは限らないと、歌の前半から示されています。

三番では、荒々しい風が扉を倒して僕を中へ入れます。入ることにも破壊の像があり、その後には革命家が僕の首を待つ像が続く。地位を得る側と失う側の両方に、壊れる扉や窓、暴力の気配が置かれています。

王だった僕が自分を呼ぶのは、一本の糸につながれた操り人形です。世界を支配したという冒頭の自己像から、自分も何かに動かされていたという像へ変わる。その後の誰が王になりたいのかという問いは、力への誇りではなく、王であることの代価を見た声になります。

鏡と剣と信仰を求めても、名を呼ばれない

サビで僕は、鏡、剣、盾、異国の宣教師を求めます。自分を映すもの、戦いを支えるもの、自分の側の言葉を遠くへ運ぶものが並ぶ。鐘と騎兵隊の声も加わり、王の力は一人の腕だけでなく、周囲の像と声に支えられていたことが見えます。

最初のサビには、君が去ってから正直な言葉がなくなったという記憶があります。後のサビでは、その位置に聖ペテロが自分の名を呼ばないという言葉が入る。マタイによる福音書16章では、ペテロに天の国の鍵が託されます。その名を呼ぶ場面が加わることで、僕の不安は地上での地位だけでなく、最後に受け入れられるかという感覚へ広がります。

それでもサビは、僕が世界を支配していたころだったという過去へ戻ります。今から力を取り戻す宣言にはならず、正直な言葉がなかった時代を同じ結びで振り返る。かつて持った鍵も支配も、今の孤独や拒まれる予感を解く答えにはなっていません。

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出典

Viva La Vida:歌詞の出典

Warner Music Japan:Viva La Vida Or Death And All His Friends 公式曲目

マタイによる福音書16章18〜19節:ペテロと天の国の鍵

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