
The Weekndの「Montreal」では、相手を手放すのが得意だという語り手が、二人にはいくつもの未来があり得たと繰り返します。強そうに見せる自分、独りでいるときの自分、相手には知られなかった気持ち。そこへフランス語の「いつか置いていかれるのはあなた」という声が重なり、一方的に終わらせる姿勢を揺らしています。
歌詞・和訳
歌詞と和訳
Intro
Laisse tomber les filles
女の子たちを放っておきなさい
Laisse tomber les filles
女の子たちを放っておきなさい
Un jour c'est toi qu'on laissera
いつか置いていかれるのは、あなたなのよ
Laisse tomber les filles
女の子たちを放っておきなさい
Laisse tomber les filles
女の子たちを放っておきなさい
Un jour c'est toi qu'on laissera
いつか置いていかれるのは、あなたなのよ
Oui j'ai pleuré mais ce jour-là
そう、私は泣いたけど、その日には
Non, je ne pleurerai pas
いいえ、泣きはしない
Non, je ne pleurerai pas
いいえ、私は泣かない
Oui j'ai pleuré mais ce jour-là
そう、私は泣いたけど、その日には
Je ne pleurerai pas
私は泣かない
Je ne pleurerai pas
私は泣かない
Verse 1
Oh, I guess you had no idea that you could have persuaded me
僕を説得できたかもしれないなんて、君は思いもしなかったんだろう
Girl, you could have had me doing anything you pleased
ねえ、君が望むことなら何でも、僕にさせられたかもしれない
Girl, you should have took your time and thought of what to say to me
ねえ、僕に何を言うか、時間をかけて考えるべきだったんだ
'Cause I'm not as hard as I make it seem to be
だって僕は、そう見せているほど強くはないから
Chorus
And it could have went so many ways
いくつもの展開が、あり得たんだ
So many ways it can go
いろんな方向へ進める
'Cause ain't nobody feels the way that I feel when I'm alone
だって独りでいる僕の気持ちを、同じように感じる人はいない
So if I said that I won't call, the lying comes natural to me
だから電話しないと言ったとしても、僕は自然に嘘をついてしまう
You probably could have had it all, you could have been that lonely star
たぶん君は全部手にできたし、その孤独な星にもなれたかもしれない
If we just went on (Laisse tomber les filles, laisse tomber les filles)
もし二人がそのまま続いていたら(女の子たちを放っておきなさい、女の子たちを放っておきなさい)
If we just went on (Un jour c'est toi qu'on laissera)
もし二人がそのまま続いていたら(いつか置いていかれるのは、あなたなのよ)
If we just went on (Laisse tomber les filles, laisse tomber les filles)
二人があのまま続いていたなら(女の子たちを放っておきなさい、女の子たちを放っておきなさい)
If we just went on (Un jour c'est toi qu'on laissera)
もし二人がそのまま続いていたら(いつか置いていかれるのは、あなたなのよ)
Verse 2
Happiness exists when you don't know a thing
何も知らないでいるときに、幸せはある
So I hope you don't think this song is about you
だから、この歌が君のことだと思わないでほしい
And only I can know how close you came
君がどれほど近くまで来ていたか、知ることができるのは僕だけ
But baby, I'm a pro at letting go
でも、ねえ、手放すのは僕のお手のものなんだ
I love it when they come and go
人が来ては去っていくのが好きなんだ
Chorus
But it could have went so many ways
でも、いくつもの道があり得た
So many ways it can go
いくつもの展開があり得る
'Cause ain't nobody feels the way that I feel when I'm alone
だって独りでいる僕の気持ちを、同じように感じる人はいない
So if I said that I won't call, the lying comes natural to me
だから電話しないと言ったとしても、僕は自然に嘘をついてしまう
You probably could have had it all, you could have been that lonely star
たぶん君は全部手にできたし、その孤独な星にもなれたかもしれない
If we just went on (Laisse tomber les filles, laisse tomber les filles)
もし二人が続いていたら(女の子たちを放っておきなさい、女の子たちを放っておきなさい)
If we just went on (Un jour c'est toi qu'on laissera)
もし二人がそのまま続いていたら(いつか置いていかれるのは、あなたなのよ)
If we just went on (Laisse tomber les filles, laisse tomber les filles)
二人があのまま続いていたなら(女の子たちを放っておきなさい、女の子たちを放っておきなさい)
If we just went on (Un jour c'est toi qu'on laissera)
もし二人がそのまま続いていたら(いつか置いていかれるのは、あなたなのよ)
If we just went on (Laisse tomber les filles, laisse tomber les filles)
二人がそのまま続いていたら(女の子たちを放っておきなさい、女の子たちを放っておきなさい)
If we just went on (Un jour c'est toi qu'on laissera)
もし二人がそのまま続いていたら(いつか置いていかれるのは、あなたなのよ)
If we just went on (Laisse tomber les filles, laisse tomber les filles)
もし二人が続いていたなら(女の子たちを放っておきなさい、女の子たちを放っておきなさい)
If we just went on (Un jour c'est toi qu'on laissera)
もし二人がそのまま続いていたら(いつか置いていかれるのは、あなたなのよ)
Outro
Laisse tomber les filles
女の子たちを放っておきなさい
Laisse tomber les filles
女の子たちを放っておきなさい
Un jour c'est toi qu'on laissera
いつか置いていかれるのは、あなたなのよ
Laisse tomber les filles
女の子たちを放っておきなさい
Laisse tomber les filles
女の子たちを放っておきなさい
Un jour c'est toi qu'on laissera
いつか置いていかれるのは、あなたなのよ
Oui j'ai pleuré mais ce jour-là
そう、私は泣いたけど、その日には
Non, je ne pleurerai pas
いいえ、泣きはしない
Non, je ne pleurerai pas (Je ne pleurerai pas)
いいえ、私は泣かない(私は泣かない)
Oui j'ai pleuré mais ce jour-là
そう、私は泣いたけど、その日には
Je ne pleurerai pas
私は泣かない
Je ne pleurerai pas (Je ne pleurerai pas)
私は泣かない(私は泣かない)
歌詞を深く読む
強さを演じていたと、あとから相手へ明かす
一番では、相手に説得される余地があったことを、相手自身が知らなかったと語ります。君の望みを何でも聞けたかもしれないという言葉も、実際に渡した約束ではなく、あとから明かされる可能性です。二人の間で気持ちがなかったのではなく、気持ちへ届く道が相手に見えていなかった、という形で過去が組み立てられます。
理由は、強そうに見せているほど強くないからです。強さそのものより、それを相手にどう見せたかが問題になります。傷つかない人に見えるなら、相手は言葉を選ぶ必要や、深く届く可能性に気づけない。語り手はその内側を初めて見せながら、時間をかけて言うことを考えるべきだったと、相手にも責任を向けています。
この並びは、ただ素直になれなかった自分を悔やむだけではありません。自分は強さを演じていたと認める一方で、相手が別の言葉を選べば展開が変わったと考えている。自分が隠した気持ちを、相手に気づいてほしかったという願いが残るため、告白のような柔らかさにも、届かなかったことへの不満が混じっています。
電話しないという言葉と、独りのときの気持ちがずれる
サビで独りの気持ちを同じように感じる人はいないと言うとき、語り手は自分の内側を他人から切り離します。その直後には、電話しないと言ったとしても嘘は自然に出ると続きます。強い断言を、本人が信頼できないものとして明かす。連絡を断つ言葉が、関係を望んでいない確かな証拠にはならないのです。
二番では、何も知らなければ幸せでいられると言い、この歌を君のことだと思わないでほしいと続きます。しかし、相手がどれほど近くに来ていたか知るのは自分だけとも言う。相手から気持ちを隠そうとする声と、近くまで来ていたことを知らせたい声が、隣り合っています。知られたくないから語るのをやめる、という一貫した姿勢ではありません。
手放すことのプロで、人が来て去るのを好むという発言も、この矛盾を終わらせません。すぐに、でも別の展開があり得たとサビが戻るからです。去っていく人を受け入れる技術を誇りながら、今回の続かなかった関係を何度も思い描く。得意だと名乗ることと、心がもう離れていることは同じではないと、曲の構造が見せています。
続いていた未来に、置いていかれる警告が重なる
サビの、もし二人が続いていたらという反復は、何が実現したはずかを最後まで具体化しません。全部手にできた、孤独な星になれたかもしれないという像も、幸福を一つに保証するものではありません。相手を特別な存在として高く置く言葉に、孤独という形容が残る。二人で続く未来を想像しても、孤独が完全に消えるとは歌われないのです。
その英語の声の下に、女の子たちを放っておけ、いつか置いていかれるのはあなたというフランス語が重なります。手放す側でいるという英語の姿勢へ、いずれ手放される側になるという別の向きの声が届く。続いていた未来を考える反復と、置いていかれる未来を告げる反復が、同時に鳴るため、語り手だけが関係を支配している感じは揺らぎます。
最初と最後にある、泣いたけれどその日には泣かないという声も、過去の痛みと未来の態度を分けています。泣かないという宣言の下には、すでに泣いた経験がある。英語の強さを演じる声と同じく、冷たい言い切りは無傷の証明ではありません。曲は異なる声を重ね、手放せると言う人の中にも、続いていたかもしれない関係を残しています。

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